
メラミン化粧板とは
テーブル天板や家具の素材を探していると「メラミン化粧板」という言葉をよく目にします。
しかし、家具業界に詳しくない方には「突板(つきいた)や合板は聞いたことがあるけれど、メラミン化粧板って何?」と感じるかもしれません。
実は、私たちが普段利用しているレストランやカフェのテーブルの多くに使われているのが、このメラミン化粧板です。
ここでは、その構造・特徴・メリットをわかりやすく解説します。

メラミン化粧板の仕組み

メラミン化粧板とは、メラミン樹脂を含浸させた紙を何層も重ねて高温高圧で硬化させた薄い板(約1mm)のことです。
木目や石目などのデザイン柄をプリントし、パーティクルボードやMDFなどの芯材に貼り付けてテーブル天板として使用します。
天然木を使わない点が突板(天然木を薄くスライスした板)との大きな違いです。
突板とは
天然木を薄く(約0.2mm~0.6mm)スライスしたもの。メラミン化粧板と同じく芯材の上に貼り付けて使う。天然木本来の木目や質感が表れるため美しい仕上がりとなるが、メラミン化粧板ほどの耐久はなく値段が高いのが難点。
またメラミン化粧板は表面が硬質でキズや水分・熱に強く、頑丈でありながら加工しやすいという特徴を持ちます。その特徴から業務用のテーブル天板やカウンターの表面材として幅広い業種で使用されています。
メラミン化粧板のメリット・デメリット
メリット
キズ・熱・水分に強く長持ち
タバコの火が触れても焦げつきにくく、痕が残りにくい強度があります。
汚れが落としやすい
油汚れや油性ペンの汚れも拭き取ることが可能です。
デザインが豊富
木目・無地・石目・レザー調など、数百種類のカラーバリエーションがあります。
コストパフォーマンスが高い
天然木を使用しないため、突板や無垢材に比べて価格が抑えられます。
塗装剥がれの心配がない
化粧層そのものが仕上げ材のため、塗装のように剥がれることがありません。
加工しやすくオーダー製作に適している
デメリット
天然木の質感や温かみには劣る
見た目の再現度は高いものの、触感や経年変化など「本物の木の風合い」はやや控えめです。
ただし、印刷技術やエンボス加工の進歩により再現性は非常に高く、一見しただけでは天然木と見分けがつかない製品も増えています。
まとめ|業務用テーブルに最適な素材
メラミン化粧板は、高耐久・低コスト・デザイン性を兼ね備えた実用的な素材です。
飲食店・ホテル・オフィスなど、日常的に使用頻度が高い場所においても長く美しい状態を保ちます。
「丈夫でおしゃれな業務用テーブルを選びたい」という方には、最もバランスの取れた選択肢といえるでしょう。






















