
- 見た目で選んだら、1年でサビやひび割れが出てしまった
- 天然木は素敵だけど、毎年の塗装メンテナンスが正直しんどい
- 結局、雨ざらしで一番長持ちする素材ってどれなの?
業務用の屋外家具を選ぶときに、素材を確認せず見た目や価格だけで選ぶと、思わぬ劣化や管理コストの増加につながるケースがあります。
特に、テラス席や屋外スペースでは、雨風や紫外線の影響を受けやすく、屋外家具の素材選びが寿命を大きく左右します。
本記事では、業務用屋外家具でよく採用される6素材について、特徴・メリット・デメリット・管理方法を比較しながら解説します。
【業務用向け】屋外家具で素材選びが重要な理由
最初に、業務用の屋外家具は、家庭用とは求められる役割が異なります。
なぜ業務用屋外家具において素材選びが重要なのかを3つの視点から解説します。
「壊れにくさ」
が重要
コストが
優先される
選ぶ基準が
違う
店舗運営で壊れにくさが重視される理由
業務用屋外家具は、来店客が毎日使う消耗品に近い設備です。
そのため、座る・立つ・移動させるといった動作が繰り返され、家庭用と比べて負荷が大きく、強度や耐久性が不足していると早期破損につながります。
結果として、家具が壊れると買い替えコストだけでなく、クレーム対応や席数減少など運営面への影響も無視できません。
見た目より「耐久性・管理コスト」が優先される
一方で、屋外家具は設置後のメンテナンスも含めて考える必要があります。
屋外家具の素材によっては、定期的な塗装や防錆処理、保管作業が必要になり、手間や人件費がかさむケースもあります。
そのため、業務用では購入時の価格よりも、「長期間使えるか・管理の手間が少ないか」などのランニングコストの低さが重要です。
家庭用と業務用で屋外家具の素材選びが違う理由
家庭用屋外家具は、使用頻度が低く、使用する人も限られています。
一方で、業務用は使用頻度が高く、年齢や体格の異なる多くの人が利用するため、想定すべき負荷がまったく違います。
そのため、家庭では問題なく使えても、店舗や施設では劣化が早い素材も少なくありません。
【比較表】屋外家具素材の特徴比較
ここでは、業務用のテラス・ガーデン向け屋外家具の素材でよく使用される、6種類の素材を比較します。
耐水性・耐候性・メンテナンス性など、仕入れ時に判断しやすいポイントを中心に整理しています。
| 素材名(詳細へ) | 耐久性 | 耐候性 | メンテ | 相性の良い環境・店舗 |
|---|---|---|---|---|
| ポリプロピレン | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | フードコート、カジュアルカフェ 回転率重視の店舗・軽量さを求める場所 |
| ポリエチレン樹脂 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ホテルテラス、プールサイド リゾート感を演出したい商業施設 |
| チーク材 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 老舗レストラン、高級ホテル 景観との調和を重視する上質な空間 |
| アルミ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | 海辺・潮風の影響があるテラス、屋上 頻繁にレイアウト変更を行う店舗 |
| アルミ鋳物 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | アンティーク調の庭園、風の強いテラス 重厚感を演出したい店舗 |
| スチール | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | インダストリアルなカフェ、バル 屋内外でデザインを統一したい場所 |
屋外家具の素材|それぞれの特徴・メリット・管理方法
前章では、屋外家具の素材でよく使用される6種類について、耐久性や管理性を比較表で整理しました。
ここからは、その内容を踏まえ、各素材ごとに特徴やメリット・デメリット、日常的なメンテナンス方法を詳しく解説します。
ポリプロピレン(PP)
ポリプロピレンは軽量で耐水性に優れた樹脂素材で、屋外環境でも扱いやすいのが特徴です。
そのため、サビや腐食の心配がなく、清掃も簡単なため、回転率の高い飲食店や施設のテラス席など業務用屋外家具の素材として多く採用されています。
| メリット |
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|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
ポリエチレン樹脂(PE)
同様に、ポリエチレン樹脂は耐候性・耐水性に優れた樹脂素材で、屋外環境での使用を前提とした家具によく採用されています。
柔軟性があり割れにくく、ラタン調など意匠性の高いデザインにも対応できるため、飲食店や商業施設のテラス席で多く使われています。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
チーク材
チーク材は熱帯地域で育つ樹種で、天然に含まれる油分が水や湿気を弾き、高い耐久性・耐候性があります。
一方で、高級感のある見た目から、リゾート施設やホテル、景観重視のテラス空間で採用されることが多い屋外家具の素材です。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
参考|住友林業株式会社:チーク|樹種図鑑|PRIME WOOD
アルミ
次に、アルミは軽量で耐食性に優れた金属素材で、屋外家具の素材として広く使用されています。
雨や湿気によるサビの心配が少なく、管理のしやすさから業務用テラス家具として安定した人気があります。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
アルミ鋳物
アルミ鋳物はアルミを型に流し込んで成形した素材で、重厚感と装飾性の高さが特徴です。
さらに、重量があるため安定性が高く、風の影響を受けやすい屋外空間でも使いやすい素材です。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
参考|株式会社三和軽合金製作所:アルミ鋳物・アルミ鋳造とは – 特性(メリット・デメリット)とその利用例を解説
スチール
最後に、スチールは高い強度を持つ金属素材で、業務用屋外家具のフレームとして使用されることがあります。
耐久性は高いものの、屋外使用では防錆処理の有無が重要な判断ポイントになります。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
| メンテナンス |
|
参考|ADAL(アダル)公式オンラインショップ|スチール家具の選び方ガイド
屋外家具の素材選びでの失敗例
ネジ一本から
床が汚れる
夏や冬は
座れない
重ねられず
避難が遅れる
カタログのスペックだけでは見えない、現場で実際に起こりやすい失敗例をまとめました。
【サビ】アルミやステンレスでも、ネジ一本から床が汚れる
本体がアルミやステンレスでも、接合部のネジがスチール製だと、そこからサビが発生します。
雨水とともに滴り落ちたサビ汁がテラスのタイルに沈着すると、通常の清掃では落ちません。
【熱・冷】夏場のアルミや冬場のスチールは座れない
金属製家具は、直射日光下の夏場は火傷しそうなほど熱く、冬場は底冷えして座れないほど冷えます。
そのため、デザイン性だけで選ぶと、気候によってテラスの稼働率が下がるリスクがあります。
【風】スタッキング(積み重ね)できない素材で避難が遅れる
台風などの緊急時、重すぎる素材やスタッキング(積み重ね)できない形状は、撤収作業の大きな負担になります。
また、出しっぱなしは劣化を早める原因にもつながります。
素材選びで後悔しないためのチェックポイント
負担がないか
確認する
廃棄・買替まで
予測する
風の通り道を
確認する
失敗を未然に防ぎ、長期的に運用するための具体的な確認事項をまとめました。
店舗の日常業務に負担がないか確認する
カタログ値だけでなく、清掃や出し入れの日々の業務を具体的に想定しましょう。
網目のある素材は食べこぼしの掃除に手間取り、重すぎる素材は毎日の開店準備がスタッフの負担になります。
廃棄・買い替えまで考える
安価な素材を短期間で使い捨てるのか、高品質な素材をメンテナンスして長く使うのか、方針を明確にしましょう。
壊れた家具の産業廃棄物としての処分費用は意外と高額です。
設置場所の日照時間と風の通り道を確認する
日当たりの強い場所では、素材の色あせや座面の過熱が起きやすいため注意が必要です。
また、ビル風や海風の強い場所では、家具の転倒や移動による思わぬ事故リスクが高まります。
屋外家具の素材選びでよくある質問
業務用屋外家具の素材選びでは、設置環境や運用条件によって最適解が大きく変わります。
ここでは、仕入れ・導入時によく挙がる質問と、その考え方をまとめました。
海沿いや雪の多い地域で使える屋外家具の素材は?
一般的に、このような地域では、サビや腐食の影響を受けにくい ポリプロピレン(PP)やポリエチレン樹脂(PE)、または耐食性に優れた素材が比較的安心して使用できます。
一方、スチールや木材は、防錆処理や定期的なメンテナンスを前提としない場合、劣化が早まる可能性があります。
設置環境に応じて、「耐候性の高さ」を最優先に検討することが重要です。
業務用として不向きな素材はある?
そのため、業務用では「素材の良し悪し」よりも、運用に適しているかどうかが判断基準になります。
屋外家具の素材選びで失敗しないコツは?
・設置場所(屋根の有無・屋外環境)を明確にする
・使用頻度や回転率を想定する
・管理・メンテナンスにかけられる手間を把握する
このように、初期コストだけで判断せず、耐久性・管理コストを含めて比較すると、業務用として長く使える素材を選びやすくなります。
まとめ|屋外家具は素材選びで8割決まる
結論として、業務用の屋外家具は、デザインや価格以上に素材選びが使用感やコストに直結します。
屋外環境では、雨風・紫外線・温度変化などの影響を受けやすく、素材の特性によって耐久性や管理負担に大きな差が生まれます。
重要なのは「良い素材」を選ぶことではなく、設置環境・使用頻度・管理体制に合った素材を選ぶことです。
初期コストだけで判断せず、耐久年数・メンテナンス性・運用コストまで含めて比較すると、業務用屋外家具は長期的に満足度の高い選定ができます。



















